【判例と収益性悪化のタイムラグについて】
あれ?グレーゾーン金利返還の判例が適用されたのが04年5月で貸出金の増減とかありそうなのに・・・
消費者金融5
なんで各社の営業利益率はそんなに悪くなってないの?と疑問が発生します。
バンバン請求かかってきそうなのに・・・

これはどうやら、
元&現債権者が04年から一斉に請求をかけた、、、というのではなく、
「返還請求をすると、情報登録されて二度とおカネを借りられなくなる」という懸念/噂(恐らく事実)があったため、
最初はあんまり返還請求はしなかった(できなかった)。
というのが真相のようです。

しかし、それでも徐々に返還請求はされていきました。
返還請求専門の司法書士事務所とか、弁護士事務所が作られていましたよね・・・
それがムーブメントとなって、雪崩を打ったかのように返還請求をしまくって行くようになりました。

「もう間に合わないかもしれません・・・」という怖いCMが流れた時、
あのCM流れるたびに「もう間に合わなくしてる本人はあんただろ!」って突っ込んでました。
もう間に合わないかも・・・という行間には
「早く請求しないと、消費者金融が倒産してしまうので急いでね」という意味が含まれています。





【そして今・・・】
その後、この3つのプレーヤーは、
リストラしたり、私的整理したり、上場廃止したり・・・の上、
銀行の傘下に入ったりしました。

 
消費者金融13
1つの時代が終わりました。
オレンジの部分は、清算する際に発生した各種の損失です。
銀行の傘下に入ったっていうのは納得ですけどね。
消費者金融は2%で資金調達をしていました。
それを20%ぐらいで貸し付けていた。
・・・けれども、銀行はもっと低コストで資金調達ができるんです。





【パチンコと消費者金融と自己破産の関係】
話はだいぶ逸れましたが、
消費者金融とギャンブル市場の関係を1つのグラフにぶちこんでみます。
消費者金融14
ギャンブル市場の98年から02年までのデータがないのが、とっても悔やまれますが・・・
(そしてそれなきゃ論拠にならないだろ・・・という気持ちも分からなくもないですが・・・)
資金の供給が細り、そして市場がなくなった。
ということがわかると思います。
消費者金融15




【まとめ】
カード破産,消費者金融破産等の自己破産の増加(03年がピーク)
⇒最高裁判例(04年5月)消費者金融に対してブレーキをかけるという政治的な判断
⇒心理的抑圧により過払い請求は進まないが、ある時、臨界点を突破
⇒引当金を計上するように会計士協会が通達、各社数千億規模の引当金を計上
⇒新規の貸し出しをいっせいにストップ、貸出が急減
⇒消費者金融からの資金供給がストップ
⇒ぱちんこホール売上減少
というドミノ倒しにより減少しました。

この他、
国民所得も減少や
パチンコに替わって、FXなどのギャンブル(投資)やモバゲーとかの娯楽にお金が流れている
ということもあるかと思います。。。






【今後の成長性について】
市場の成長性をみる上では、
どこから資金流入してくるのか?という視点を持つということは結構大事になってくるでしょう。

このパチンコ業界の市場規模を見る上で大事になってくるのは、
プレーヤーの平均年齢です。
IR資料で書いてあったんですが、プレーヤーの高齢化が進んでいるそうです。

業界全体として、これからどうなるのか?
を考える上では検討が必要な要素になるでしょう。